日本は差別と偏見の国ともいわれています。
実際、障がい者を排除する感覚がまだ根強く残っており、
隔離されて育つ子も多く、
大きくなるまで障がい者の存在を知らずにいた、という人も珍しくありません。
教育現場に勤めて、偏見をもった人の多さを改めて痛感しました。
教員の多くは、元優等生です。
障がいをもった子だけでなく、いじめられている子、問題がある家庭、
そんな弱者の気持ちが分かる教員は少ない現実を知りました。
今も教育現場や保育の現場で当たり前に使われている「グレーゾーン」という言葉。
その言葉にものすごく違和感があります。
多数派が白で少数派が黒?
その間でグレー?
なぜみんな白でなければいけないの?
実際に教育現場に身を置いてみて、
グレーゾーンという言葉があるのは、その方が教育しやすい、
という単なる大人の都合であることに気付きました。
例えばリコーダー。
3年生になると当たり前のように皆に配られ指導を受けます。
リコーダーの指使いがうまくできず、音楽が嫌いになる子を何人も見てきました。
ドイツでは、穴のない笛が配られ、子どもに合わせて穴をあけていくそうです。
音楽を楽しむため、一人一人が形の違う笛をもつことを疑問視する人はいません。
教科書も同じです。
日本は学年が上がると、当たり前のように同じ教科書が配られます。
外国では、同じ学年であってもそれぞれ違う教科書を使うことは珍しくありません。
日本は、“一人一人の子どもに合わせる”のではなく、
“子どもが笛に(教科書に)合わせている”現状。
それはその方が低コストで教育しやすいからです。
(みんなカラフル!③に続きます!)